インプラントが安定するまでどう過ごす?治療後に気をつけたいポイントを解説

インプラント治療を検討している方の中には、手術後の生活に不安を感じる人もいるでしょう。
インプラントは手術が終わった時点で治療が完了するわけではなく、その後、顎の骨とインプラントがしっかり結合する期間が必要になります。この期間をどのように過ごすかは、治療の成功にも関わる大切なポイントです。
今回は、インプラントが安定するまでの期間や、手術後に気をつけたいことについて詳しく解説していきます。
インプラントが安定するまでにはどれくらいかかる?

では、インプラントが安定するまでには、どのくらいの期間がかかるのか、インプラントが顎の骨と結合する仕組みと合わせて、解説していきます。
インプラントは治療完了までに時間がかかる
インプラント治療では、まず顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込みます。しかし、埋め込んだからといってすぐにしっかり噛めるようになるわけではありません。
インプラント体が骨としっかり結合し、安定した状態になるまで待つ必要があります。
経過観察で、しっかり結合したことを確認してから、アタッチメント・被せ物を装着して治療が完了になります。
骨と結合する「オッセオインテグレーション」
インプラントが安定するためには、インプラント体と骨が直接結合する必要があります。
この仕組みは「オッセオインテグレーション」と呼ばれています。
天然歯は歯根膜という組織を介して骨とつながっていますが、インプラントは骨と直接結合して、しっかりと固定されます。そのため、自分の歯と同じような感覚で噛むことができます。
安定するまでの期間
インプラント体が顎の骨と結合し、安定するまでの期間には個人差があります。
一般的には3〜6か月程度が目安とされています。
上顎か下顎か、また骨の量や質、骨造成を行ったか、全身の健康状態などによって期間が変わってきます。術後は定期的に歯科医院で経過をみていきますので、焦らずに治癒を待ちましょう。
手術後によくある症状
「術後は痛いの?」ということも、気になる方が多いのではないでしょうか。
インプラント手術後には、一時的にさまざまな症状が現れることがあります。具体的な症状を解説します。あらかじめ知っておくことで、安心して手術を受けることができるはずです。
腫れ
術後は腫れが起きることがあります。一般的に術後2〜3日が腫れのピークとなり、そこから徐々に落ち着いてきます。
個人差はありますが、1週間程度で徐々に落ち着いてくることが多いです。
痛み
手術後は麻酔が切れると痛みを感じることがあります。
多くの場合は処方された痛み止めでコントロールできる程度です。万が一強い痛みが続くような場合には、歯科医院に連絡をするようにしてください。
内出血
体質によっては頬や顎、首のあたりに内出血によるあざが出ることがあります。
見た目に驚くこともありますが、時間の経過とともに自然に消失してきますので、安心してください。徐々に黄色っぽくなって、落ち着いてきます。
少量の出血
手術当日から翌日にかけて、少量の出血や唾液に血が混じることがあります。
唾液に混ざると、量が多く感じることがありますが、ほとんどの場合は多くありません。
ただし、大量の出血が続く場合には、必ず歯科医院に連絡をするようにしてください。
手術当日に気をつけたいこと

インプラント手術後は、いくつか気をつけたいことがあります。具体的に紹介していきます。
強いうがいを控える
手術後の傷口は「血餅(けっぺい)」と呼ばれる血のかたまりができ、傷の治癒を助けています。
何度も強くうがいをすると、この血餅が取れてしまい、治りが悪くなる可能性があります。うがいは必要最低限にしましょう。
飲酒は控える
アルコールは血管を拡張させるため、出血や腫れを強くすることがあります。
少なくとも手術当日は飲酒を控えるようにしましょう。
激しい運動は避ける
ランニングや筋力トレーニングなどの激しい運動は血流が良くなり、腫れや出血の原因になることがあります。術後数日は安静を心がけましょう。
長時間の入浴やサウナも注意
体が温まることで血流が良くなり、出血や腫れが強くなる場合があります。
当日はシャワー程度にとどめるのがおすすめです。
インプラントが安定するまでの食事のポイント

インプラントが安定するまでは、患部に負担をかけないことが大切です。食事のポイントを紹介していきます。
手術当日の食事
麻酔が完全に切れてから食事を摂るようにしましょう。
麻酔が効いたまま食事をすると、頬や唇を噛んでしまうことがあります。想像以上に大きな傷になることがあるので、注意してください。
また、熱すぎる食べ物や刺激の強いものは避けるようにしましょう。
手術後数日間の食事は、傷口への負担を減らすため、柔らかめの食事がおすすめです。具体的には次のようなものが良いでしょう。
- おかゆ
- うどん
- スープ
- 豆腐
- 茶碗蒸し
- ヨーグルト
- プリン など
また、術後しばらくは、傷口への刺激やインプラントへの負担につながる可能性がありますので、次のような固い食べ物は避けるようにしましょう。
- せんべい
- ナッツ類
- フランスパン
- 硬い肉
- スルメ など
できるだけ反対側で噛む
治療部位には、できるだけ力が加わらない方が良いです。
可能であれば反対側で噛むように心がけましょう。
インプラントが安定するまでのセルフケア
インプラントが安定するまでの期間も、しっかりとセルフケアをすることが大切です。ポイントを詳しく解説していきます。
患部を清潔にする
「傷口があるから歯磨きをしない方がいいのでは?」と思われる方もいますが、お口の中を清潔に保つことはとても重要です。
手術直後は、まだ歯ブラシでは擦れないと思いますが、周囲の他の歯は丁寧に磨くようにしましょう。術後傷口が落ち着いてきたら、インプラント体を入れた周囲も、磨き始めましょう。傷口を痛めないように、歯ブラシの当て方は、歯科医師や歯科衛生士がお伝えしていきますので、難しい場合などは、ご相談ください。
洗口液の活用
症例によっては洗口液を使用した方が良いこともあります。
必要な場合にはお伝えしますので、指示通りに使用するようにしてください。
お口の中に細菌が増えると、インプラント手術部が炎症を起こす原因になります。
インプラントを長く使うためにも、安定するまでの期間から丁寧なセルフケアを心がけるようにしましょう。
定期的な通院が成功への近道
インプラントは治療が終わった後も定期的なメンテナンスが必要です。
治療中はもちろん、被せ物が入った後も定期的に状態を確認することで、トラブルの早期発見につながります。インプラントが安定するまでの期間、またインプラントの上部構造(被せ物)を入れた後も、継続してメンテナンスを受けるようにしましょう。
まとめ
インプラント治療では、手術後にインプラントと骨がしっかり結合する期間が必要です。
そのため、手術後の過ごし方がとても重要になります。
無理に噛まないこと、やわらかい食事を選ぶこと、お口の中を清潔に保つこと、そして定期的に通院することが大切です。
なぎ歯科クリニック大島では、インプラント治療だけでなく、治療後のケアやメンテナンスについても丁寧にサポートさせていただきます。
インプラント治療をご検討中の方や、治療後の過ごし方について不安がある方は、お気軽にご相談ください。
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この記事の執筆者
なぎ歯科クリニック大島 理事長 杉本義樹 歯科医師
地域に根ざした歯科医療を大切にし、インプラント治療・予防歯科・審美歯科など幅広い診療に対応。 患者さま一人ひとりに寄り添った丁寧な説明と治療を心がけています。
