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インプラント治療をする前に知っておきたいリスクと回避方法

インプラント治療は、歯を失った場合の治療方法の一つです。

顎の骨に直接、人工歯根を埋め込むため、自分の歯のように快適に使用することができます。

日本で初めてインプラント治療が行われたのは1978年なので比較的新しい治療法ですが、近年はメジャーな治療法になり、希望する患者様が増えています。

インプラント治療はとても優れた治療法ですが、外科手術が必要な治療であり、どんな治療でもそうであるようにリスクも伴います。

今回は、インプラント治療をする前に知っておきたいリスクと回避方法について詳しく解説していきます。

インプラント治療のリスク

インプラント治療で起こりえるリスクには次のものがあります。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、天然歯でいうところの「歯周病」です。

歯磨きやメンテナンスを怠ることで、インプラント周囲に歯垢が溜まり、歯周病菌によってインプラント周囲の組織が炎症を起こします。

初期段階では、インプラント周囲の歯茎の腫れや出血などが起こり、進行すると顎の骨が溶かされていきます。最悪の場合、インプラントは脱落する、もしくは抜去せざるを得なくなります。

インプラント治療後は、メンテナンスや定期検診が必要不可欠です。

当院では、術後のフォロー、メンテナンスに力を入れています。治療後のサポート体制が整っていますので、安心してお任せいただけます。

神経や血管の損傷

インプラント治療の手術に伴うリスクには、神経や血管の損傷が挙げられます。神経や血管を傷つけてしまうと、神経麻痺が起きたり、多量の出血が起きる可能性があります。

特に大きな神経や血管がある下顎にインプラントを行う際には、細心の注意を払う必要があります。

当院ではそのようなリスクを回避するために、歯科用CTによる画像診断・シミュレーションを行うことで、インプラント治療の精度を高めています。神経・血管の位置などの情報をもとに治療計画を立て、インプラント手術のシミュレーションを行います。

上顎洞炎・インプラント体の上顎洞への迷入

上顎洞は、鼻腔の外側の下方にある、上の奥歯と非常に近い位置にある空洞です。

上顎のインプラント治療では、上顎洞を損傷するリスクやインプラント体が上顎洞に入り込んでしまうリスクがあります。

上顎洞の損傷やインプラントの迷入により、上顎洞に炎症が起きると、頬の痛みや腫れ、頭痛や発熱などが引き起こされます。

そのようなリスクを回避するためには、上顎洞との間に骨の厚みを正確に把握し、正しい位置にインプラントを埋め込む必要があります。

当院では、歯科用CTによる画像診断・シミュレーションで、骨の厚みを正しく把握し治療計画を立てています。

骨の量を増やすための「骨造成」にも対応していますので、診断の結果、骨の量が不足している場合でも、インプラント治療を行うことが可能です。

金属アレルギー

インプラント体は、生体親和性が高く、アレルギーを起こしにくいチタンでできていますが、稀にアレルギーを発症する方がいます。

金属アレルギーの症状には、粘膜の炎症や発熱などがあります。

チタンのアレルギーがある方は非常に少ないですが、アレルギー体質で心配な方は、年のためインプラント治療の前に、皮膚科などで金属アレルギーの検査を受けていただくことをお勧めします。

インプラントと顎骨が結合しないケースとは?

インプラントの失敗例として、インプラント体が顎骨とうまく結合しないケースがあります。近年においては、インプラント技術も進歩しており、骨との結合がより早く確実に行われるよう、インプラント体には様々な処理が行われており、「骨と結合しない」のは稀なケースになります。しかし100%ということはありません。

歯周病菌による感染・糖尿病・喫煙・骨密度の低さなどにより、インプラントが顎骨と

しっかり結合しないことがあります。

次の項目に当てはまる方は注意が必要です。

口腔内の衛生状態が悪い

口腔内が不衛生な状態だと、歯周病菌による感染のリスクが高くなります。

お口のケアが不十分な方は、インプラント治療をする前に、毎日の丁寧な歯磨き習慣を身につけておくのが良いです。当院では、歯科衛生士によるブラッシング指導を行っていますので、お口に合った歯磨き方法を習得するようにしましょう。

インプラント治療前の段階で、他の歯に歯周病がある場合は、インプラント体が歯周病菌に感染するリスクが高くなりますので、歯周病の治療を先に行うのが望ましいです。

重度の歯周病がある場合には、インプラント治療を見送った方が良いこともあります。

喫煙習慣がある

喫煙週間がある方は、インプラントが顎骨と結合しないリスクが高くなります。

タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる作用があり、歯茎の血行も悪化します。その結果、インプラント周囲の組織に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなるのです。

顎骨とうまく結合できたとしても、インプラント周囲炎を引き起こすリスクも通常より高くなります。喫煙はインプラント治療にとって害の多い生活習慣です。

インプラント治療を考えている方は、治療の前にぜひ禁煙を検討してみてください。

全身疾患がある

糖尿病がある方は、感染しやすい傾向があるとされています。また、術後の傷の治りが遅い傾向があるので、インプラント治療のリスクが高くなります。

その他、心疾患・高血圧症・骨粗鬆症・脳血管障害・リウマチもインプラント治療に影響を与える可能性があります。

全身疾患がある場合は、インプラント治療自体を行うことができない可能性も高くなります。内科主治医との連携により全身状態がしっかりコントロールできていることがわかれば、治療が可能な場合もありますので、ご相談ください。

治療後も安心できるサポート体制

今回は、インプラント治療のリスクをお伝えしていきましたが、リスクを回避する方法の中の重要な項目に、インプラント治療後のメンテナンスがあげられます。

インプラント治療は「手術が終われば完了」という治療ではありません。

長期にわたって天然の歯と同様にお口の中で機能し続けるためには、継続的な定期検診とメンテナンスが欠かせません。

当院では、インプラントを含め、お口の中全体の健康を維持することができるよう、天然歯の虫歯や歯周病のケアを行いながら、インプラントの定期メンテナンスを行います。

術後もしっかりサポートいたしますので、ご安心ください。


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なぎ歯科クリニック大島 院長 杉本義樹

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